[3-2] IRR収益力を高める方法2[借入編]

 2010年10月現在、不動産向けの貸出金利は非常に低いので、仮に現金を持っていたとしても、投資用不動産を買うときは借入を起こして購入する方が投資効率は高まります。これはIRRを高める方法の最も重要な要素です。いかに低金利でハイレバレッジを提供してくれる金融機関を探し出すか。不動産業者は物件ばかりに目が行って、融資についてはあまり研究していない人が多いのですが、投資家から見れば最も重要な要素の一つです。

 知るべきことは、自宅用の住宅ローンと投資物件用ローンの二つは、同じ不動産ローンではあるのですが、全く性質が異なるという点です。ここでは概要のみを説明します。融資は重要なテーマなので第6章を丸々使って詳説しています。詳しくは、[7-1] 不動産融資の重要性以降をご覧ください。

自宅用物件融資

 2010年10月現在、変動35年の自宅用ローンは概ね1%+諸経費です。なお、平成22年内は住宅ローン減税があり1%金利相当の還付が受けられるので、実質ほとんどゼロ金利で借入ができます。外国人が聞いたらびっくりするような低金利が続いているのです。

 なお、自宅用の場合はフラット35Sという住宅金融支援機構がやっている住宅購入支援プログラムがあり、ほとんど誰でも固定金利で35年借りられるという使い勝手の良い住宅ローンがあります。チェックが比較的ゆるく、頭金0%~、世帯年収の概ね7倍、最大8,000万円まで比較的楽に借入ができます。

 変動か固定かというのは議論が分かれます。転売の予定があるか、繰り上げ返済の余裕があるか、他の金融資産の有無により一概にどちらがよいとは言いにくく、人生プランにより個別に検討が必要だと思っています。

 個人的にはフラット35Sが間違いなくお勧めです。フルローン可能、30年国債と大差ないレート、固定金利なのに繰り上げ返済のペナルティ無し。という金融商品として見ても大サービスの融資プログラムです。国の景気刺激策ですから有利であって当然なのです。なお、フラット35とフラット35Sは似ていますが、貸し出し条件は全く異なるので注意してください。

 なお、住宅ローンで投資用物件を購入することはできません。しかし、やっている人は結構いるという話を聞きます。海外転勤などやむを得ない事情で購入後に居住できなくなったので、賃貸に出すというようなシナリオは認められているそうです。

 [7-2] 住宅ローン(フラット35S)

投資用物件融資

 投資用は住宅ローンと違って国からの優遇措置はありません。変動でも2~5%の金利です。

□新築投資物件の場合

 提携ローンと言って、物件の販売会社が銀行を紹介してくれるケースが多いようです。新築の投資物件というのは買ったことがない(IRRの高い物件がない)ので詳しくは分かりません。

□資産のある人が投資用物件を買う場合

 すでに自宅など他の資産を持っている場合は、他の資産も担保として提供すれば自己資金比率が少なくても融資してくれる可能性があります。また、概ね2億円以上の純資産がある人の場合は、外資金融機関や国内大手信託のプライベートバンキング部など が優遇条件で融資をしてくれるはずなのですが…。どうも私が訪ねたいくつかの信託銀行は融資姿勢が堅すぎて地銀や信金の方が使い勝手が良いという印象でし た。

 [7-4] 不動産投資ローン(資産家向け)

□資産のない人またはサラリーマンが中古物件への投資する場合

 いわゆるノンバンクという、プライムではない人向けの金融機関がよく使われます。オリックス銀行スルガ銀行三井住友トラスト・ローン&ファイナンスが代表的なノンバンクで3~5%程度の金利です。給与収入が800万円以上あれば土台に乗ってくるOKラインでしょう。

 サラリーマンの場合、証憑は源泉徴収票3年分でOKだと思います。サラリーマンとして借りたことがないので詳しくは不明ですがそんなに難しくないはずです。私のように自営業者の場合は、個人と会社の確定申告をそれぞれ3年分用意します。

 [7-6] 不動産投資ローン(フルローン)

□有利な融資を引き出すには

  融資は、年収や他の資産など、自分の置かれている環境により基本的には自動的に条件が決まってきます。ですが、関東の銀行すべてに電話をかけて融資可能性 や条件を調査しているような強者もあり、そのような情報を持っていれば有利に借入ができる可能性もあります。ほか、銀行とコネクションのある税理士や地元 の名士をうまく使って優先的に話を進めてもらうという方法も一般的です。

 [7-8] 不動産投資ローン(融資の裏側)


2013/11/07更新