[3-5] IRR計算のためのExcelシート

2014/04/05更新
【ダウンロードはこちらから】

「不動産投資1年目の教科書」で紹介しているExcelシートの機能改良版(最新版)
平成28年度の税制に対応!
玉川式不動産収益試算Excelシート Rev.2016.8.31 (Office2007 or higher)

「不動産投資1年目の教科書」書籍中で紹介しているExcelシート(旧版)
IRR収益試算シートRev.2014.04.05 (Office2007 or higher)

いずれも消費税8%と印紙税の改正に対応済

ダウンロードの際に要求されるユーザー名とパスワードは「不動産投資1年目の教科書」書籍の251ページに書かれています。なお、電子版を購入された場合は紙書籍とページ数が一致しません。「おわりに」よりもさらに後のページをご覧ください。

ファイルはzip形式で圧縮されています。まだ、書籍をお持ちでない方は、こちら(Amazon)よりお買い求めください。

2017年3月16日に発売された新しい書籍「Excelでできる 不動産投資「収益計算」のすべて」には、さらに新しいバージョンの収益試算Excelシートが付いています。

ところで、IRRとは、どのように計算するものなのか。簡単に計算できるものなのか?
IRRの理論が分からなくてもIRRを計算できるExcelシートを作りました。
また、IRRだけでなく、税金やキャッシュフローも精緻に計算できるようになっていますので、IRRには興味のない人にもお勧めです。

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このシートの特徴

ここから先の説明はRev.2014.04.05(旧版)のものです。最新版のマニュアルはExcelでできる 不動産投資「収益計算」のすべてをご覧ください。本書は仕様と使い方の説明書を兼ねています。

このシートは、自己資金割合、固都税、築年数によるローン年数計算、建物減価償却、入居率自動計算、実効税率自動計算、賃貸募集費用では広告費(AD)も考慮など、かゆいところに手が届き、実務で必要とする要素をすべて網羅しており、かつマクロ未使用なので改造も簡単という優れものです。

ベクターにローン計算のExcelシートがたくさんアップロードされていますが、投資用不動産や銀行借入の事情が反映されていなくて、不動産投資実務では使えないものが多いです。それらの問題点を解消したのがこのExcelシートです。「不動産投資1年目の教科書」書籍をご購入頂いた方は無料で使えます。なお、計算で出てくる数値は概算値です。あまりにも細かいルールはシートに反映されていませんので数万円程度のずれは発生します。

金融機関の融資審査において、賃貸物件の事業計画の提出を求められた場合などに、このExcelシートを印刷して提出することもできます。経験上、大概の場合において、緻密に計算された事業計画と見なされています。

自分で言うのもなんですが、この計算シートが無料で使えるというのはかなりの大サービスです。このExcelシートよりも役に立つ競合アプリは少ないと思 いますが、もしあれば是非お知らせください!まれに、私の著作権表示を消して業務で使っている方がいますが、著作物の権利は尊重してご利用ください。著作 権表示を消さない限りは業務での利用も可能です。なお、Excelシートの改変防止のためにシート保護パスワードが設定されており、パスワードは非公開です。

初期バージョンから通算で3万ダウンロードを超えており、大手仲介業者のファンド事業部などでも使われています。

使い方

Excelファイルを開くと、次のような入力項目と試算結果表が表示されます。
Excelシート上で水色になっている部分のみ入力すれば、他は自動計算されます。まずは、入力項目を順に説明していきましょう。

①購入年
物件を購入する年を西暦4桁で入力します。耐用年数の計算などに影響します。

②a.物件価格
投資物件の売買価格総額を税込みで入力します。

③購入時仲介手数料率(税込)
不動産業者への仲介手数料率を設定します。3.15%を入力した場合のみ63,000円が自動的に加算されます。200万円など金額が固定されている場 合、「g.購入時仲介手数料額」にその金額が表示されるように料率を調整してください。調整の際は、金融機関に提出するのでなければ、ぴったりの金額にな るまで緻密に計算せず、1~2万円程度の誤差は無視するのが正しい使い方です。

④h.購入時その他費用(火災地震保険料など)
火災保険など購入時にかかる費用を入力します。ここに入力した費用は1年目に全額税務上の損金として計算されます。

⑤m.敷金引き継ぎ
売主から買主への敷金承継額を入力します。敷金は、売買価格と相殺して決済する前提ですので、敷金の承継が多い場合、決済時に必要な資金が減ります。

⑥評価証明(土地の評価額)、評価証明(建物の評価額)
固定資産税評価証明書から土地と建物それぞれの評価額を探して入力します。固定資産税評価証明書には課税標準額という紛らわしい金額も一緒に表示されてい ますので、間違えないようにしましょう。売買契約書上の土地建物価格按分比率や不動産購入時の登録免許税額に影響します。

⑦評価証明(土地の固定資産税課税標準額)
固定資産税評価証明書から土地の課税標準額を入力します。建物は、先に入力してある評価額=課税標準額として計算します。なお、都市計画税の計算は、簡便 的に都市計画税と固定資産税の課税標準額は同じと仮定して計算しています。実際には、異なることも多くありますが、都市計画税の税額自体がそれほど多くな いため、入力の手間を少なくすることを優先しています。

⑧価格に占める税込建物割合
分からない場合は、この上の行(C26セル)にある、価格に占める税別建物割合推奨値と同じ値を入力してください。この按分比率により計算された土地建物価格は、セルB28~29に表示され、ここで計算された税込建物価格を取得価格として減価償却していきます。

⑨自己資金割合
金融機関にお金を借りるときの自己資金割合です。自己資金とは、売買価格-借入額のことを指し、諸経費を除いた金額です。

⑩借入金利
借入金に対する金利です。変動金利で借りることが一般的ですが、ここで設定する金利は完済まで変化がないと想定しています。

⑪物件築年(西暦)
建物築年を西暦4桁で入力します。耐用年数の計算などに影響します。1900年より前の日付を入れると入れるとエラーが出ます。

⑫建物構造(RC=47 重量鉄骨=34 木造=22)
建物構造には数値を入力してください。RC=47 重量鉄骨=34 木造=22 というのは法定耐用年数です。法定耐用年数をもとに税務上耐用年数(セルB42)を自動計算します。税務上耐用年数とは、何年間で減価償却するかを意味します。

⑬ローン年数
金融機関からの借入年数です。耐用年数オーバーのローン年数を入力しても正しく計算されます。

⑭満室想定賃料年額
満室想定の賃料収入年額を入力します。共益費や管理費なども含めた総収入を入力してください。

⑮入居率
賃料収入年額×入居率を年間の売上とします。なお、広告料や原状回復費用などのテナント募集費用を入力する項目は、入居率の設定とは別途ありますので、あまり弱気な入居率設定をしないことをお勧めします。入居率の考え方は書籍をご覧ください。

⑯平均入居年数(年)
都心部の学生や新卒者向けワンルームであれば3.5年程度、地方のファミリーなどでは4~5年程度を目安に設定します。平均入居年数の設定は、テナント募集仲手広告費の項目に影響します。

⑰平均募集費用(ヶ月)
空室率を控除したあとの賃料月収×(1/平均入居年数)×平均募集費用 を年間のテナント募集仲手広告費として計算します。
平 均募集費用には、仲介手数料+広告費+フリーレント月数+(原状回復費用/月額賃料)-礼金を、いずれも賃料Xヶ月分という単位で計算して入力してくださ い。たとえば、平均賃料が7万円の物件において、管理会社への仲介手数料1ヶ月、客付会社への広告費1ヶ月、フリーレント1ヶ月、原状回復費用のうちオー ナー負担分7万円(賃料1ヶ月分)を支払い、礼金を1ヶ月もらうというのが平均的な募集の条件であれば、空室の募集には賃料4ヶ月分のコストがかかり、礼 金を1ヶ月もらっているので、差し引き3ヶ月分の持ち出しとなるわけです。そのような場合であれば、平均募集費用には3と入力します。ここでは、部屋数や 入居率を考えず、あくまで一部屋の空室を埋めるのに募集コストが何ヶ月分かかるかとい観点で試算してください。

⑱物件保有主体(個人=1,法人=2)
税率の自動計算に使用します。個人なら1、法人なら2を入力してください。

⑲本業収入(個人は本業年収、法人は他事業の税引前利益)
給与収入のある個人、不動産以外にも事業を行っていて利益の出ている法人が、それに追加で不動産所得を計上する場合、本業の所得なしの場合とでは税率も税 額も変わってきます。本業収入を加味した税率を計算するために本業収入を入力します。個人の場合はサラリーマン給与の額面年収、法人の場合は税引前利益を 入力します。

⑳賃料にかかる税率(-1で自動計算)
 今回、新たにバージョンアップした読者特典の収益試算 Excelシートの目玉機能のひとつは、個人と法人の実効税率を自動計算してくれる点です。税金の支払いは不動産投資における最大のコストですので、税額 を正しく計算することは非常に重要です。是非ご活用ください。自動計算にする場合は、-1と入力します。-1.00%と表示されれば正常です。なお、本業収入に金額を入力している場合、この税率は、個人や法人の全体にかかる税率ではなく、不動産所得が増えた部分について、実質的にどれだけの税率が課せられ るかを示しており、個人や法人全体に課せられる実効税率とは異なりますので注意してください。すなわち、ここで言う税率は、不動産を保有したことにより増 加した税額/税引前不動産収入で計算されます。本業収入をゼロと入力している場合は、個人や法人にかかる全体の税率を表示します。

さまざまな雑費を経費として計上するので、実効税率はもう少し安く見積もりたい。など、特別な理由があり、自動計算ではなく、自分で税率を設定したい場合は、23.45%など実数を入力してください。

(21)BM消防点検・水槽・EV保守等費用月額
ビルメンテナンス(BM)にかかる月額費用を税込みで入力します。この費用は税務上の当期一括損金となりますので、大規模修繕など減価償却性の費用はここには入力しないでください。

(22)PM管理会社委託費用(対年間賃料)
管理会社(PM)の賃料回収代行は、通常、現況賃料×料率で課金されます。賃料回収代行の料率を入力してください。通常は3%~5%程度です。

(23)毎年発生その他費用(共有部分光熱費など年額)
共有廊下の電気代など、定期的に発生する維持費用の年額を入力してください。セキュリティシステムやケーブルテレビの費用はBM会社が建て替え払いしてい ることもありますので、二重計上とならないように注意してください。この入力欄はBM費用の入力欄と計算上は同じ意味合いですので、どちらかにまとめて総 額を入力しても結果は同じです。

(24)5年後の想定売却価格
5年後にいくらで売却するかを入力します。分から なければ購入価格と同額を入力してください。5年後にいくらで売却できるかは誰にも分からないにもかかわらず、なぜこのような入力項目があるのでしょう か。この考え方について詳しくは、書籍の「5年後、10年後にはいくらで売れますか」をご覧ください。

(25)売却時仲介手数料率(5年後売却時)
5年後に売却する際の仲介手数料です。

(26)5年後の売却益に対する実効税率
分からない場合は、この上の行(B61セル)にある、5年後の売却益に対する実効税率推奨値として表示されている値を入力してください。

(27)10年後の想定売却価格
売却時仲介手数料率(10年後売却時)、10年後の売却益に対する実効税率 も5年後のものと考え方は同じです。

これらの項目を入力すると、Excelシートの右側に計算結果が表示されます。この表の中には次の2項目を入力します。

(28)修繕費(一括償却費用)
居室の原状回復費用を除く修繕費を入力します。たとえば、15年ごとに給湯器や屋上防水をする必要があると考えるならば、15年目、30年目に -500,000など、かかるであろう経費を入力してください。ここで入力した費用は、税務上は当期一括損金として取り扱われます。

(29)外装工事(10年償却CAPEX)
減価償却性の費用を入力します。簡便性を優先したため、減価償却の償却期間は、どんなものでも定額法で10年償却という仕様になっています。あと10年も すれば、バリューアップのためにデザイナーズリフォームが必要だろうと考えるならば、10年目に-8,000,000など総費用を入力してください。その 後、CAPEX減価償却(定額法)の10~19年目の欄に減価償却費用が計上されていることを確認しましょう。

これですべての入力が終わりました。まずは、次の指標を見てみましょう。

・表面利回り
満室想定賃料/税込物件価格です。個人向けの不動産売買においては、表面利回りが標準的な利回り指標です。

・NOI利回り
いわゆる純利回りです。満室想定賃料×入居率-年間でかかる経費-固都税 です。修繕費や外装工事(10年償却CAPEX)はNOI利回りの計算には影響しません。

・経費率
(年間でかかる経費+固都税)/(満室想定賃料×入居率)で求められます。

・賃料収入月額
満室想定賃料×入居率を12ヶ月で割った、ひと月あたりの賃料収入です。

・ローン支払い月額
設定した借入条件により計算された、元本返済+金利支払いの合計額です。すなわち、ローン支払い月額となります。

・税引前キャッシュフロー月額、税引後キャッシュフロー月額
キャッシュフローの計算は2年目から11年目の10年間の平均値です。

ブレイクイーブン売却価格と税引後キャッシュフローがゼロとなる金利については、それぞれ書籍の「不動産投資の損益分岐点はどのように計算するのですか」と「金利が何%まで上昇するとキャッシュフローがゼロになってしまうのですか」をご覧ください。

既知の問題

・xlsx(Excel2007以上のフォーマット)ネイティブ機能を使っているため、単純にxlsで保存し直しても開けません。

・Microsoft Excel以外の互換オフィスソフト(キングソフトなど)では動きません。

・繰越欠損の繰り越しは、個人3年、法人9年ですが、当シートでは繰り越し期限は無期限となっています。

・本業の収入と合算して税金を計算する部分は条件設定によっては正しく計算されない可能性があります。新設法人のように本業収入ゼロの前提ならば安定動作します。

・Excelシート上に設定してあるシート保護等のパスワードは非公開です。

ダウンロードできない。ファイルが壊れている。と思ったら

「ファイルが開けない」「ダウンロードできない」という問い合わせを頂くことがあります。
このような場合、筆者へ問い合わせを頂いても操作法の説明はしていません。
パソコンに詳しい友人、会社のIT部門の新入社員などに聞くのが解決への早道です。

読者特典として提供しているファイルは、すでに数万人がダウンロードして正常に利用しているため、
ExcelやZipファイルが開けない場合、ほぼ100%の確率で、利用者のパソコンに問題があるか、操作方法が間違っていると考えられます。

どなたかに助けを依頼するときは、

[3-5] IRR計算のためのExcelシート


というウェブのURL、書籍に記載のログインIDとパスワードの数値、また、
tokuten-2016-08-31_3.zip MD5= 1ed911dec30cc4adaba366ebef623d9f
tokuten-VAT8per.zip MD5= 8bf8617739af9ca284528ac082d16301
と併せてお伝えください。

なお、パスワードはネット上の掲示板など不特定多数の人が見るところに書き込んではいけません。

税金の計算や減価償却が違うなど、お金の計算や不動産などコンテンツに関する不具合、
または、バージョンアップ版を登録した日から何日も経過していない場合は、
筆者の間違いである可能性もありますのでお気軽にお問い合わせください。

不動産投資1年目の教科書
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不動産投資1年目の教科書

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玉川陽介 著


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