[4-3] 物件調査(建ぺい率と容積率)

2013/11/07更新

基本的な規制

建ぺい率と容積率

 用途地域、特別用途地区などの基本的な規制の説明は他に譲ります。リンク先を参照してください。

用途地域とは?

http://myhome.nifty.com/kiso/kouza/59.jsp
都市計画法の地域地区のひとつで、次の12種類があります。用途地域の別により建てられる建物の種類や建ぺい率、容積率が違います。

・第一種低層住居専用地域

・第二種低層住居専用地域

・第一種中高層住居専用地域


・第二種中高層住居専用地域


・第一種住居地域


・第二種住居地域


・準住居地域


・近隣商業地域


・商業地域


・準工業地域


・工業地域


・工業専用地域

建ぺい率・容積率とは?

http://myhome.nifty.com/kiso/kouza/60.jsp

・建ぺい率=建築面積/敷地面積

・容積率=延床面積(床面積の合計)/敷地面積

建ぺい率の緩和とは?(角地・耐火建築物)

http://myhome.nifty.com/kiso/kouza/61.jsp

・特定行政庁の定める角地に建物を建てる場合、建ぺい率に10%を可算できます。

・都市計画で定められる防火地域に耐火建築物を建てる場合、同じく建ぺい率に10%を可算できます。

・この両方を適用して+20%可算も可能です。

・商業系の用途地域、かつ防火地域に耐火建築物を建築する場合、建ぺい率100%となり、土地に対して目一杯の建物を建てることが可能です。

数々の厳しい規制に適合させるため、ときにユニークな形のビルができることも。

基本的な規制/道路の幅員はとても重要!

接道が悪いと大きい建物は建たない

 とある資産家が更地を買ってアパートを建てる予定だったのですが、指定容積率基準容積率の両方があるということを理解していなかったために、予定していた建物が規制上、建築できなかったという実話。現在、買い主は、仲介業者と売り主を相手に、売買の白紙撤回を求めて係争中です。実際、こういうトラブルは多いそうです。

 用途地域が商業地でも、前面道路が細ければ、大きなビルを建てるのは不可能です。非常に初歩的なミスです。前面道路の幅員×60%(商業系)または40%(住居系)が基準容積率(地域により商業系80%など緩和有り)です。なお、12m以上の道路に接道している場合、道路の幅員による容積率制限はありません土地は買う前に建築士や役所に相談して、建築後のスペックを計算してもらうべきです。

 アパート経営に携わる人は、宅建の教科書レベルの学習はしておいた方がこういうミスはないと思います。これも基本的な話で、下記にも説明されています。
http://myhome.nifty.com/kiso/kouza/62.jsp

連棟式のマニアックな使い方

連棟式で容積を稼ぐ

 連棟式とは建物の壁が、よその建物の壁と、背面でつながっている物件のことを言います。 なぜ連棟式で建てたのかと言えば、この図のように片方が大きな道路に接していると、容積を目一杯取れるというのがひとつの理由で、また建築費が多少安く付くそうです。

 建物は、何mの道路に接しているかによって、容積率が決まるというのは前述の通りです。例えば、4m道路のみに接している商業地であれば、2階建て+α(建ぺい率100%+容積率240%)しか建たないのですが、 塊魂のように、くっつけた場合は、広い道路に接道している建物と同じ容積率(8階建てなど)を適用できるようです。

 これは、裏の細い道にしか接道していない土地も買収してセットで建設する場合(いわゆる地上げと同じ)と考え方は同じです。土地、建物の名義がそれぞれ違っていても、共同で建築確認を申請すれば、一体の建物と見なして広い道路の容積を適用できます。

 数十年前は、近所の仲良し通しで共同所有という形態も多くありましたが、最近は近隣同士がそれほど仲良くないので、そもそも共同建設の話が出てこないというのと、共同所有によるデメリットを考慮に入れて、このような方法を採用しているケースはほとんどありません。

 レアケースのため、私も実際に試してみたことはなく、真偽のほどは不明なのですが、都宅協の相談窓口に聞いた(2011/02/17)ところ、可能であるとの回答を得ました。

 連棟式に話を戻しますと、これにはデメリットも多く、くっついている相手に許可を取らないと古くなっても再建築できない、連棟式には一般的に銀行が融資しないので、全額キャッシュで買える人を見つけて売らなければならず売却がたいへん。すなわち売るときに安くなってしまいます。

 商業地で容積800%なのに4m道路というような極端な場合以外は、あまり積極的に適用すべきルールではないと思いますが、知っておくと何かの時に役に立つかもしれません。

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