[7-2] 住宅ローン(フラット35S)

 結論的から先に述べれば、2010/10現在、人々のライフプランにより多少の違いはあるものの、総じて言えば、住宅ローンはフラット35Sが一番お勧めです。

住宅金融支援機構 フラット35S http://www.flat35.com/loan/flat35s/index.html

 下記の説明は、断りのない限り、すべて2010/10現在のものです。状況は、常に変わります。説明と現況の異なる箇所があれば教えて頂ければ幸いです。情報をアップデートします。

このジャンルでのメジャーな金融機関は、
・変動金利 住信SBIネット銀行、新生銀行、東京スター銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行
・固定金利 フラット35窓口各社 楽天銀行(旧楽天モーゲージ)、SBI住宅ローン
あたりです。

ファイナンスの視点から見たフラット35S

 変動金利で借りた方が見かけ上は安いのですが、下の表の通り、銀行が調達してくるレートである短期金利(変動金利)や普通預金(2011年06月現在0.02%)は異常に低く、銀行というのは、我々が貸し出しを受ける1%という水準より、もっと全然安い調達コストであり、差額で銀行は利益を出しているのです。

 
 3ヶ月 円TIBORのチャート(Bloombergより)

 一方で、固定金利は30年国債でも1.6%と(最近の急激な金利下落(2010年10月現在)を差し引いても)、フラット35Sのような長期固定の低金利で住宅購入者に融資をするよりも、国債を買った方が得で、融資している側は利益ゼロな状態。つまり借りている人が得をしています。

 この金利引き下げ(フラット35S)だけのために4千億円補正予算(「明日の安心と成長のための緊急経済対策という名前)を組んでいるくらいでsponsored by 国ですからね。フラット35Sの固定金利がお得です。

 その後の調べによると、住宅金融支援機構の調達金利は2%以上でした。つまり2%以上で借りてきたお金を我々国民に1.2~1.3%などの低金利で貸し出してくれているということです。 → [東京 6日 ロイター] SMBC日興証券によると、住宅金融支援機構は、期間20年の一般担保住宅金融支援機構債券の発行条件を決定した。発行額70億円。利率 2.056% 発行価格 100円 スプレッド 第128回国債流通利回り+0.13% (2011年 07月 6日 10:02 JST)

 金利の優遇は当初10年のみですが、金利1.3%固定で10年間支払いを続けた場合、元本は76%まで減っているはずです。その時点で、変動金利の方が大幅に安ければ、フラット35Sを早期返済して変動金利に乗り換えることもできますし、経済情勢の変化でフラット35Sの優遇前金利(おそらく2.3%程度)の方が有利であれば、そのまま返済を継続することができます。

【りそなのフラット35S】
ここでは一般の比較サイトにはあまり登場しない、りそなのフラット35について説明します。

自営業者でも借入可能なフラット35

 フラット35Sで新築は当初20年、中古は当初10年の金利優遇(-1%)をが適用され、できあがり(実際に融資するときの金利)で1.38%(2010/10実行金利)+融資実行手数料3万円。これは同業者比較でも最も条件が良いと思います。 なお、団体信用生命保険は強制ではななく、加入しなくても審査が厳しくなることはありません。

 りそなは債務者が法人代表の場合でも決算書の提出を求めないこともあり、自営業者は通りやすいようです。

 なお、フラット35には次のような実務的な仕様と制限があります。(りそなに限らず共通)

フラット35の貸し出し元は住宅金融支援機構であり、銀行は単なる窓口機関に過ぎません。銀行に必要書類を提出すると、銀行内での簡単なチェック(借入額が年収の7倍以内であること、自営業者の場合は会社の内容が健全であることなど)がされて、本審査は住宅金融支援機構が行います。応募者の情報は機構で一元管理されており、一度、住宅金融支援機構の審査で落ちると、別の銀行から再申請しても通りません。

借入額が年収の7倍以内であればフルローン可能。最大8,000万円まで。

・融資実行可能日は銀行により決まっており、契約書上の契約日と合わない場合は調整が必要。

・フラット35にはセカンドハウスローンというのがあり、自宅以外にもう一件フラット35Sと同じ条件で購入可能。自宅と合わせて年収の7倍以内、最大8,000万円まで。

・フラット35は投資用には使えない。(投資には使えないはずだが、たまに使っている人の話を聞く。)

・引っ越し前に購入物件所在地を登録地とした住民票(家族全員分)と印鑑証明の提出必要。

・フラット35「S」は耐震、バリアフリー、省エネの適合種類では、省エネ項目のみが適応条件となるため確認が必要。

・最近の大型マンションの場合は、適合証明の提出が不要の建物もあります。フラット35のページに適合証明省略可能物件一覧が掲載されています。

その他の銀行のフラット35は次のような状況です。

【SBIモーゲージ フラット35S】

・自己資金:ゼロでもOK

・融資手数料:2.1%

・借地 ×

・金利 固定35年で実質1.6%程度

 返済比率35%以内ならOK. 職業属性など細かい与信情報は考慮しないとのこと。35Sになってから注目度が高まったとのこと。統計的にもSになってから数倍の申し込みがあるそうです。

  大手不動産会社が言うには、担当者から機構へ推薦文のような作文を書かなければならないのだが、この作文の善し悪しが結構融資の可否に影響するとのことでした。つまり大手の仲介会社、顔が広い社長、支店の近くの不動産会社などに仲介してもらうと、多少の作文をしてもらえる可能性は有りです。

【楽天銀行(旧楽天モーゲージ)】

 フラット35S取り扱い。ぱっと見SBIのフラット35より融資実行手数料がない分、良さそうな感じでしたが、あまり詳しくは調べませんでした。詳細不明。

 住宅ローンは、不動産投資とは少し外れるため、詳細は、ネットに様々ある住宅ローンの比較サイトに譲ります。


2013/11/07更新