[X1] プライベートバンクとは

2014/04/23更新

日本では馴染みの薄いプライベートバンク、通称PB。その秘密の花園ではどんなことが行われているのでしょうか。複数に口座を持って取引をしてみた経験から、良かった点、悪かった点をリポートします。

プライベートバンク利用時の心構え

○良いところ

 ・優先出資証券劣後債オペレーションリース、節税対策商品などの一般では販売されていない商品が買える。

・海外のオフショアPBであれば、金商法の適用を受けないため、不良債権ファンド、つなぎ資金融資、生命保険証券取引、融資付き生命保険など、日本では取り扱いの出来ない金融商品も多数あり。

低金利で証券担保ローンが組める。

・担当者が家や会社まで来てくれる。

・上場会社の役員は、立場上、売ることのできない自社株を担保に入れて現金を借りて、それを投資に回すことができる。

・上場企業の役員などで大株主の場合、自社株を信託勘定に移して、動きが分かりにくいように取引を委託する(処分信託)ことができる。処分信託はインサイダー取引や相場操縦の禁止規定にひっかからない。

・各社とも定期的に富裕層パーティーを開催しているので、そのような気分に漬りたい向きには良い体験。

×悪いところ

 ・自分でもある程度勉強しないと、銀行の思うように手数料を取られてしまう。

・証券担保ローンは3 Months TIBOR+100bpなど一般に比べて金利が安いが、担保証券の掛け目が突然変更されたりするのでレバレッジをかけ過ぎると危険。

・元シティバンクのPB(現在は廃業)出身者が多く、業界は非常に狭い。他社に在籍しているバンカーでもみんな知り合いだったりすることが多い。そのため顧客情報もズバリではないがなんとなくは漏れている。

・国内の証券会社に比べてプライドが高く、勝ち気な性格の人が多い。

PBのブランド力で一見安全な投資のように見えてしまうが、彼らの取り扱っているのは、安全な金融商品ばかりではない。

ポイント

 ・外資PBは手数料よりも預け入れ資産を増やすことに重きを置いている。

・投資信託などの手数料はフローのビジネス、証券担保ローンの金利がストックのビジネスと二本立てになっている。

・仕組債、仕組み預金は、一般的に手数料が高すぎて客に不利なので買ってはいけない。

・個別債券はマーケットプライスと乖離した価格が提示されていないかをチェック。

・バンカーと仲良くなって本業の顧客を紹介してもらったりするとお得。

日本のPB

2008~2010年にかけては、投げ売りされている国内銀行の超高利回りな優先出資証券と劣後債の現物を、証券担保ローンでレバレッジを利かせて購入 できることが国内PBを利用するメリットでしたが、相場が落ち着いてきた今となっては、PBならではのウルトラ商品というのは見かけません。

優先出資証券についても米国市場へアクセスできる証券会社(Interactive Brokers(後日、記事内リンク作成)など)であれば、現物取引よりも手数料が安く、かつ流動性の高い、優先出資証券ETF(iShares S&P U.S. Preferred Stock Index Fund (PFF)など )をレバレッジを利かせて購入することはできます。

預かり金額2億円程度までの小金持ちにとっては、正直なところ、担当者のレベルや対応が一般向けよりも高いというのはありますが、商品自体に他と違うスペシャルを期待することはできません。一方、上場企業の大株主にとっては、自社株担保融資、処分信託など、他の提供していない選択肢を提供していると言えます。

要は、自ら商品を選別する能力があり、景気動向も把握でき、それをしている暇のある人々には、それほど具体的なメリットはなく、ネット証券の方が手数料が安いのでその方が合理的かもしれません。ですが、お金のことはよく分からないので、良質な担当者に気持ちよく任せたいという、非金融畑の人々には合っていると思います。

オフショアPB

海外のプライベートバンクでは、自由な商品選び、保険や年金までにも担保価値がある(レバレッジが利く)などの特典があり、国内大手証券や大手生保よりも商品力は高く、投資信託などの購入手数料も概ね日本より安価です。預けたお金は、現地の法律により保護されますので、日本には預金封鎖のリスクがあるという向きにもおすすめです。

多くのオフショア国では、インカムゲイン税、キャピタルゲイン課税ともに無税、または、表向きは有税ですが、特別なスキームを組むことによって実質無税 になるなど、投資家を集めるためのグレーな税制が整えられています。さらに、日本人担当者を配置するなど、日本の富裕層マネーの引き抜きに本気で取り組ん でいます。

しかし、日本人がこれで利益を出した場合、当該国では無税ですが、日本国内では外国株式などへの投資として確定申告をして、利益に対して20%(外国株式投資、外国株配当の場合)を納税することが義務づけられているので節税にはなりません。(脱税になります lol)

国内PB各社

□UBS銀行(丸の内)

 スイス系。詳細削除(2012/04/01)

□ソシエテジェネラル信託銀行(赤坂)

 名前が長いのでSG、ソシエテ、ソジェンなどと呼ばれるフランス系の銀行。詳細削除(2012/04/01)

□野村證券ウェルスマネジメント部(新宿)

 詳細削除(2012/04/01)

□住友信託プライベートバンク部(八重洲)

 詳細削除(2012/04/01)

□三菱UFJメリルリンチPB証券

 詳細削除(2012/04/01)

□HSBC Premiere

 詳細削除(2012/04/01)

海外PB各社

 海外のPBは日本国内で営業活動をしてはならない、という金商法の規則もあるため、具体名は割愛しますが、(本来は、無関係な私が批評を書くこと自体は問題ないはずなのですが)香港、シンガポールには多数の日本人向けPBがあり、オフショア生命保険などを取り扱っているようです。

このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事についてのお問合わせ

玉川陽介
海外投資
メールマガジン
メルマガ購読・解除