2017/05/04

最近のIT技術の調査(その他技術,アジア動向)

最近のIT技術について調べたメモ
主な参考文献:日経エレクトロニクス

スパコン

・グラフ処理
SNSの相互のつながりや地下鉄網の乗り換えのような広範囲なもの。計算パターンがxのy乗になるつながり。などの処理をグラフ処理という。
代表的な処理ソフト=Google Pregel
このようなものは、大型計算機で計算するとノード間の通信時間(待ち時間)が計算の7割らしく、汎用データセンターよりもノード間通信を太くしたスパコンのほうが向くらしい。並び替えなども同じ。
今の世代のスパコンは1PFLOPSで5億円。並列に増やせば性能と値段はリニアに上がる。

・スパコンの消費電力
地球シミュレーター 10MW
京(2011年)~16MW
TSUBAME 1.8MW →モバイル用GPU NVIDIA Tegra K1をたくさん使うと省電力になる
スパコンはLINPACK ベンチマークというので性能を計測するそうだが、設計により得意不得意が偏る。

・スパコンのアプリ
演算速度向上の利用例
東工大TSUBAME+気象庁ASU-CA気象モデルでは、これまで5kmメッシュだったのが500mメッシュに細分化して雲のシミュレーションができるのでゲリラ豪雨などを予測できる

HPC

・OpenCL
Open Computing Language
マルチコア、並列演算などを、機種の違いを吸収して一元的に取り扱いできるようにするためのフレームワーク。NVIDIAのCUDAの全機種対応汎用版のようなもの?

パソコンとゲーム機

・CPU
ASCII.jp:AMD「RYZEN」の性能と価格を発表!同性能のCore iの半額

・機械学習へのIntelの対応
Intel、機械学習に特化した72コアのXeon Phiを投入

・USB TypeC
usb-c usb-pd(USB Power Delivery)
usb-cでは100Wもの電力伝送ができるのだそうで。
10GbpsいけるのでDisplay Port over USBとPCIe over USBができる。Thunderboltは終了へ。

■PS4 Proの4K対応について
http://www.4gamer.net/games/990/G999024/20161108076/
PS4 ProのGPU:Compute Unit数36基,動作クロック911MHz
標準PS4のGPU:Compute Unit数18基,動作クロック800MHz
Proは標準の約2倍の描画処理性能。電力も2倍。
HD>4Kでは4倍のレンダリング量となるので、本来、Proのハードでは力量不足。ネイティブ4Kのレンダリングはできない。
・工夫1 ジオメトリレンダリング
ポリゴンの描画のみ4Kで行い、テクスチャやエフェクト系はHD画質のものを引き延ばして貼り付け
・工夫2 チェッカーボードレンダリング
HD×縦2倍の画質でレンダリングして横に引き延ばすでは芸がない。インターレース化して1ライン抜けた間を補間するのも画質がいまいち。チェッカー状にレンダリングして間を補完すると画質が良い。Proは性能的には2倍の時間をかければ4Kネイティブレンダリングできる。静止画に近い画像を表示しているときは実際そのように時間差描画を合成してネイティブ4Kに近い画質へ。

電池と太陽光

■太陽光
水戸で40mメガソーラー。東日本最大。
大分で24MWメガソーラー。ハンファQセルズジャパン。

■急速に発展した電池
全固体2次電池(金属リチウムポリマー電池)
今後3年で容量2倍、価格が半分に。
液体と違って爆発しない。
自動車向け。
BatScap社(フランス)Seeo(米国→ドイツBosch)

中国と台湾

中国動向

・中国版サムソン Xiaomi
・中国国策企業がいろいろと内製している
プロセッサが米国産ばかりなのは防衛上よくない。というのからスタート。
2014年にはIBM PowerPCの製造ライセンスを、2016年にはAMDからx86のCPUの製造ライセンスを購入。製造は中国の国策ファウンドリー企業SMIC.
これからはDRAMも作る予定。
国策の液晶会社であるTianmaは成功を収め、シャープ等の半額で同等品が作れるようになった。
・中華的戦略
海外企業が撤退する事業を買い取る。資金の出し手は国。
↑このあたりまでは日本の経産省にも見習ってほしい。
・太陽光バブルのときなどは、使用素材のほぼすべてが外国製なので倒産しても中国人は困らなかった。詐欺的な計画倒産も発生。
・中国の国家戦略
「中国製造2025」 中国の製造業の高付加価値化へ
「インターネットプラス」 IoTで製造業のスマート化

台湾

・Foxconn
iPhoneの次の事業としてカーエレクトロニス、EVを狙って買収を続けている。トヨタは大丈夫なのだろうか。
・Mediatek
ローエンドのエマージング向けのモバイルチップは、ほとんどMediatekであり、ローエンド市場のクアルコムのような位置づけに急成長。
もとはCDROMドライブの汎用制御ICを作っていたそうで、どんな単純なビジネスでも発展する道はある。
・世界最大の半導体商社 台湾WPG
WPGは日本は成長力がないとして攻めていないため日本での知名度は低い
WPGの強みは中国語と中国文化。中国市場が開拓しやすい。
中国独特の売掛債務を意図的に支払わない問題に対応できる
支払わない担当者のデータベースを構築
製品販売時にセットで代理開発をさせられることに対応できる(中国では多くあるらしい)
・VCの投資先
台湾のVCの投資先トップはLEDやディスプレイなど光電とよばれるひかりモノ(2012新興産業投資年報)次が半導体、電子と続く。
→国柄が出ている。台湾、中国はLEDをたくさん点灯させたやつが偉いみたいになっているので。

半導体製造技術

■半導体技術
・TSVの置き換え技術
慶応大学黒田研究室 Transmission Line Coupler. 3次元積層半導体の接続実装技術。TSVの置き換えとしても使えるほど高速で低電力。多層コイル同士の誘導性結合による通信。磁気通信ということの様子。
・プリント基板レス
Agナノインクのインクジェット印刷で筐体やフィルムに直接回路を印刷する
・インテルのアルテラ買収
アルテラFPGAのコアとしてIA(インテル・アーキテクチャ)を入れることはせず、ARMのままである。
ハイエンド品種のStratixはインテルの10nmプロセスの工場で作ってデータセンター用途へ。Stratix Vは1万ドル/個とか高額であり試作品FPGAの値段ではない。

■SSD
SSDはデータセンター向けへ
東芝は64層×3bit/セルで512Gbit(64GB)を実現
将来的には200層までいけるとのこと

■メモリ
・MRAM(磁気抵抗メモリ)
消費電力が非常に小さく、論理回路と混載できる。使い道がいまひとつないらしい。
・NRAM
富士通セミコンダクター。FeRAMの後継。

■半導体の印刷
Agナノインク印刷で回路を作る
RFIDタグなど
AgペーストからCuペーストへ
大量に安く作る必要のあるセンサーなどは今後は半導体プロセスではなく印刷プロセスで作る

その他の技術

■3Dプリンター
臓器を作ることを考えているらしい

■4K以上の放送
・4Kの圧縮はH.265/HEVC
・パナソニックが55型の8K*4Kディスプレイ@CES 2015
・4K/8K衛星デジタル放送規格がはじまるそうで。ISDB-S3 受信は最大3224MHz帯まで使う

■VR
無線給電のコンタクトレンズ型のVRディスプレイをサムソンが特許申請。意外にも現在の技術で制作可能とのこと。

■スマホのハード
モジュール交換式スマホ。Project Ara by Google

■あまり興味はないが自動車
・Connected Car向けの評価ボード。クアルコムが出荷。
・自動車の自動運転 NVIDIA 1Tfpsの汎用品×2(プレステ4=1.84Tfps)
・EV自動車の主要部品は、DCモーターとミリ波レーダーのようである。
・車載コンピュータ NVIDIAのXavierでは8K HDR(High Dynamic Range)処理用のハードウェア回路を搭載

■素材 素材はよく分かりません
・最近よく聞く
GaN=窒化ガリウム
・太陽光の素材
太陽光パネルは多結晶Si型からCu-In-Se(CIS-セレン化インジウム銅?)型へ
現在ではソーラーフロンティアのみ量産化。製造コストは50セント/W(6千万円/MW)製造時間は24時間ほど。
・未来のメモリ素子 メモリスター
フラッシュメモリより高速・低消費電力。DRAMより安価で省電力。両方を置き換える可能性がある。通電なしでデータを保持できる。
→何十年かするとDRAMというものはなくなりそう。すべてが静的メモリに。
・未来の素材。スーパーキャパシタ
重量エネルギー密度が従来の100倍。数秒でスマホを充電。

■買収
NXPがFreeScaleを買収
2016年10月 クアルコムがNXPセミコンダクター(オランダ)を4.9兆円で買収
AvagoがBroadcomを買収。社名はBroadcomに。
WesternDigitalがSanDiskを買収

■その他
1円玉大のデバイスを1G(微振動)で振動させると1mW(無線信号を30m飛ばせる電力)を発電。MEMSで。鷺宮製作所ほか。
→電池不要のセンサーデバイスができそう
人工光合成=昭和シェル、東芝