[A3-2017-2020] マレーシア(イスカンダル計画が終わりForest Cityが始まる)

写真はあとで追加予定

[2017] 既存のイスカンダルプロジェクトは閑散としていて失敗色が強い

既存のイスカンダルプロジェクトは箱だけ作って閑散としている。ショッピングモールの中でも閉店した店が増えた。
既存物件価格も下がっている。
with some developers offering discounts of 20 percent or more. Average resale prices per square foot for high-rise flats in JB fell 10 percent last year,

ここに写真

[2017] Forest City Project

仕切り直しの切り札としてForest City Projectが新登場

・場所
シンガポールのセカンドリンクからジョホールバルに行ってすぐ左側。埋め立てで4つの島を作る予定。1つ目の島は埋め立て完了。

・デベロッパー
中国No.7のデベロッパーCountry Gardens Holdings with a market capitalisation of HK$63 billion (S$10.8 billion) =$US 7B=8千億円
これだけの大規模であるので、当然ながらマレーシア政府とジョホール市とのジョイント

・開発規模
30年がかりで計20兆円!ドバイのプロジェクトも参考にしたとのこと。

・進捗
まだ、ホテルがひとつあるだけで、ほぼ何もできていない。売り始めたのも2016からとのこと?

・ビジョン
100万人の人口を目指す。
ファーストクラスの富裕層はすでにシンガポールに。それはよほどの人でないとできない。プレミアムエコノミークラスの中国人も中国から脱出したい。中国内は大気汚染が深刻。きれいな空気を吸いたい。中国は学校の質が悪い。親は子供に最高のインターナショナル・スクールに通わせたい。そのすべてがここにある。とのこと。
カナダ、オーストラリアは中国人が押し寄せ家を買ったため価格が上がった。規制も入った。
次の目的地はここか?
MM2H(マレーシ・マイセカンドホーム)ビザは簡単に出るので、プレミアムエコノミークラスの中国人の脱出先としては良さそう。
1億円以下でも老後の生活OKか?
理にかなっている。方向性としては無理はなさそうであり得る気がする。
中国の有名デベがやっていることもポイントか。中国内でのPRや購入者を獲得するのはたやすい。
将来的には、シンガポールへ入る独占的なイミグレーション経路ができる予定とのことだが、実現性はあやしい。
シンガポールとKLを結ぶ高速鉄道も近くを通る
香港に近いという地の利を生かして、30年で100万人都市、地価も数十倍となった深圳をモデルにしている。

・アーキテクチャー
建物は2Fまでが駐車スペース。自動車はすべて地下を走り、地上に自動車が走らないらしい

・価格
いろいろ種類あり。コンドは48平米で2千万円(8.5RM)ヴィラはもっと高いが売り切れ続出。
最大4年の分割払い可能。分割だと金利分程度高くなる。
外国人はローン不可。マレーシア人とシンガポール人はローン可能。

・特典
外国人の購入制限無し(FreeHoldかつ最低購入価格規制※も免除)※外国人は一定価格以下の安い部屋は買ってはいけない規制
ヘルスケア、教育など一定の企業は当初5年免税
GST(=MALAYSIA GOODS & SERVICES TAX つまりVAT)は恒久的に免税。証券投資のインカムおよびキャピタルゲインは免税ではないらしい。

・大繁盛中
担当の中国人営業員(結構仕事できる感じの人)は1ヵ月で35ユニットを販売!
日本人で彼から買ったのは過去に一人だけ。マレーシア妻ありの人でいろいろと事情がありそうな人だった。
毎日1,000人の来客が来る!
購入者の7割は中国人。2ndシェアはおそらくシンガポール人。

・問題発生
既存のイスカンダルプロジェクトの失敗色が強すぎるためか、マレーシア政府よりForestの開発フェーズ2以降に待ったがかかっている。本件の法的な争いの行く末は?

・そもそも
シンガポールの近くでもルールはマレーシアなのでソフト面がだめ。インフラ汚い。トイレ汚い。ご飯おいしくない。いろいろと時間がかかるなど。定期メンテやupkeepという考え方が希薄な国。この島の中だけ脱マレーシアの特別な環境作りができるか?
Forest City
http://www.todayonline.com/…/kl-limits-forest-city-project-…

紹介動画
https://www.youtube.com/watch?v=kLYEGGLY5YQ&feature=youtu.be

[2017] 私の感想

ドバイのように大きなビジョンですばらしい。だが、深圳の二匹目のドジョウにはならないだろう。
ぱっと見た感じでも明らかに供給過剰すぎる。ドバイはここから逆転を果たしたが。
街にはたくさんの人が住まないと機能しない。
それにはたくさんの仕事も必要。海外の投資家が物件を買って売り切れたというだけではだめ。
マレーシアのイニシアチブではうまくいかないであろう。JBも失敗している。
困った人が続出したとしても儲かる着地に持っていく能力のある中華系、もしくは、無尽蔵の資金でナンピンできるアラブ系は頼りになる。
むしろ、隣にシンガポールがあるのが問題だ。Forestにわざわざ来て仕事や観光をする理由がない。安いからという理由だけでは、これだけ最先端の都市が維持できないであろう。ベッドタウンにしては100万人規模は壮大すぎる。富裕層も不在である。
唯一の希望は、本当に中国人がMM2H目当てに100万人住み着くことである。そうなればおもしろい。中国バブル崩壊or中国の国外移住規制強化となれば一瞬で終了のリスク。いずれもあり得る。
そうなればKLへの波及被害も避けられない。高すぎるバンコクにも波及すればアジア不動産危機の始まりか。

[2020] イスカンダル計画 2020

誰もいないのが平常運行

2020年3月に再訪したForest City. 相変わらずジョホールバルはJB Centralを除けば閑散としている。コロナ騒動の真っ最中だったため普段のジョホールバルよりも空いているのかもしれないが、ダンガ・ベイ(JB Centralから近い)のイオンが入居するショッピングモールは客が来なさすぎて2階部分が閉鎖(写真)

レゴランドに併設のメディーナ・モールはいつもながら人がいなくて、一番良い場所の店舗ですら閉鎖。レゴランドは客ゼロではないが、数えるくらいしかいない。閑散としている状態。千台+を収容できる駐車場は誰も駐車しなさすぎて草が生えている。レゴランドホテルも人影はまばらに見える。

デサルコースト(Desaru Coast Resort)ができた

JB Centralから見ると、レゴランドなどの既存開発地区とは逆側にデサルコーストというビーチリゾートができ目玉としてウェスティンホテルなどが作られた。ウェスティンホテルは5星だが、ここは空気を読んだのかそれほど高級な内装造作にはなっておらず4星レベルの仕上がり。食事や小物類など細かいところは5星ではあるが。

リゾートができたのはいいとして、もともと海がそれほど美しいのかといわれれば、おそらくそういう場所でもなく、何もない感じである。ここの問題は、近所に楽しめる場所がないので、基本的にはパブリックビーチをちょっと見に行って、基本はホテル内で過ごすことになるであろうこと。離島のリゾートではたまにあるスタイルなので否定はしないが、ちょっとさみしい感じは否めない。

一番の問題は、ファミリー意識のはずなのに、レゴランドまで1.5時間なので子ども連れにはしんどい?、デサルコーストに来るまでは本当にパーム畑しかなくて、途中に楽しいものが何もない。携帯の電波も圏外になる場所が多数。当然、Grab carも圏外。
このように周囲との連携ゼロで本当に陸の孤島に作られたリゾートなので、軽井沢や沖縄のように、とりあえず歩いていたら楽しい的な賑わいは一切なし。

こちらの建物は10年もすると古さが目立ってくるのが通常なので、10年かけて少しずつ施設が増えたとしても、いま運用開始されている施設は老朽化を迎える頃という問題がある。

The Mall, Mid Valley Southkey (ミッドバレーのジョホールバル店)ショッピングモールができた

イスカンダル計画の一部というよりは元々から街並みが形成されていたJB Centralエリア。
日本からは、そごうが入居。それに関連してか日本のラーメン店なども入っている。コロナの最中のため評価が難しいがまったく人がいない。近隣の低価格ショッピングモールKSL CITY Mallには人がいたので、ミッドバレー特有で過疎っているのではと思う。シンプルに価格帯がここらの地元の人の所得に見合っていないほど高いのではないか。

[2020] イスカンダル計画の問題点

ひとことでまとめると

・利用面積が無駄に広すぎ。ドバイのように小さなエリアでたくさんのアトラクションを密集させるならばまだ可能性はあるが、無駄に散らばっていて遠い。相互連携が取れていない。結果、すべてが過疎っている

・いまだに賄賂が横行している様子。既存の物件やショッピングモールがガラガラなのにもかかわらず、新規に3つも4つも新規造成プロジェクトが進んでいる。経済合理性に疑問があり賄賂のちから?

・本当にひとことでまとめると、計画性がなさ過ぎてすべてが崩壊している。マレーシア政府はここをなんとかしたほうがいい。

[2020] Forest City 2020

Forest Cityのその後

Forest Cityは2017年に来たときには、まだ何もできていなかったが2020年現在ではコンドミニアム部分はすべて完成しているように見える。ただし、外から窓を見たところ入居率は2割程度。街に人影はほとんどなし。

ここに来て思うのは、人は職場、ショッピングモール、コンドミニアムだけでは生きて行かれないということ。車の修理店、葬儀店、マッサージ店、携帯ショップなど、都市のすべての機能が近くに存在しなければ住みにくい。それがここには何もない。学校だけはインターナショナルスクールがひとつあるが、どこまで機能しているのか不明。学校も生徒がたくさんいなければ成立しないはずである。

商業系の賑わい施設がこれからできることになっているが、今のところホテルとセールスオフィス。海辺に子どもの遊び場だけで他は何もない。24時間の小さな雑貨店を見つけたがほかは店もほとんどない。樹木のメンテナンスは行き届いているように見える。
ミャンマー、バングラデシュ、パキスタンあたりだろうか、どこか分からないが出稼ぎ系と思われる人がメンテをしている。

邪推だが、中国系デベロッパーが考えそうな販売戦略として、手っ取り早く金になるコンドミニアム部分だけを先行開発して売却し、商業施設や付加価値施設は金が余ったら作るし、余らなかったら省略する(もしくは10年くらい先に人がたくさん住むようになって需要が見えてから作る)くらいの意気込みなのではと。
仮に賑わい施設を今から大急ぎで作っても、本当の初期に入居した人からすれば当初10年くらいは何もない街だった。ということになる。人の寿命は有限でありライフステージが進んでしまうことを考えると、理想的なシナリオで進んだとしてもそれが実現するまでに10年のブランクがあるのは詐欺のようなものである。
それでも当初予定通りに完成すればましである。5年後、10年後にきちんと開発が完成しているのかまた見に来たいプロジェクトなのは間違いない。

本来は地上は車が走らず人車分離などの計画になっていたはずのものが、そうなっていないなど一部で理想都市から計画のダウングレード変更があった?どうやら地上は自動車用に最適化されており、人が歩けるスペースがないのが気になる。移動に車が必須となると逆にファミリーには住みにくいような?

Forest Cityの問題点

・とりあえず住居部分だけ完成したが、住居だけでは生活は成り立たない。ほかも完成して住みやすい街として機能するまで最短の理想的なシナリオで行っても5年くらいはかかる?実際には10年経ってもどうなるか不透明?

・投資目的で買う人が多く空室ばかりだと賑わい施設を作っても人が来ない利益が出ない>作らない>住みにくい&つまらない という悪循環が発生する。実需として居住する人がたくさんいることは大事

 

 


2014/04/23更新