[A2-2011-2019] シンガポール(マリーナベイほか不動産)

シンガポールの不動産

シンガポールの高級住宅街は

Orchard(≒表参道)

Marina Bay(マーライオンのある中心部)

Robertson Quay(中心部に近い高級コンドミニアム街、Marina Bayができる前は一番高級だった)

Nassim Road(Orchardまで歩いて行かれる低層邸宅街)

Sentosa Cove(南部セントーサ島のリゾートコンドミニアム)

このあたりだと思います。これ以外にも中心部から電車で数駅以内の場所には、外国人向けのプール付き高級コンドミニアムがいくつも建っています。

不動産価格は上がっている

【不動産価格は国家による価格安定策に支えられ、緩やかに右肩上がりを描く】

下記のチャートは、Property Guru というシンガポールで有名な不動産検索サイトにあった資料です。日本では最近お目にかかれない、右肩上がりのチャートが見られます。

  

不動産エージェントの人も5年前にHDB(HOUSING & DEVELOPMENT BOARD)という公団住宅を40万Sドル(2500万円)で買ったら、今は60万ドル(3800万円)になったと言っていました。売って利益確定した ら?と聞いてみたら、売ってしまうと次に住む家を買うのも高いので売れないとのことでした。

なお、日本企業の現地駐在員の社宅費用は、4000~5000S$/月(30万円くらい)でしたが、最近は家賃補助が削減されて、日本企業の現地駐在員は今より安いところへ賃料削減目的の引っ越しという需要が多いそうな。シンガポールは景気がよいのに日本企業の懐事情は良くないようです。

ローンについて

不動産購入において重要なポイントとなってくるローンですが、不動産エージェントが言うには、

2年前(2009年)はシンガポールに居住権のある人は自己資金5%~10%で可能だった。

・現在は規制が変わって自己資金40%必要

・外国人でもローンは可能

不動産融資のコントロールによって過熱気味の不動産市況を冷まそうとしているという政策がよく伝わってきます。

不動産エージェントへの手数料

・売買 売買価格の1%を売り主が払う

・賃貸 2年契約で1ヶ月分、1年契約で0.5ヶ月分
※2年契約の場合は14ヶ月以上住まないと解約ペナルティ有り

賃貸でもオーナーのエージェントとテナントのエージェントが基本的には双方とも現場に来るようです。賃貸中の住居でもテナントは内覧に協力しなければな らないという契約になっていて、テナントも、「私はこの部屋を気に入っていて、とても良い環境ですばらしい。」とコメントするなど、日本人とは違って前向 きです。

税金関係

インカムゲイン、キャピタルゲインには非課税ですが、取得税や固定資産税があるのかどうかを聞いてくるのを忘れたので後日追記したいと思います。

メイドについて

高給なコンドミニアムには、メイド室が付いている物件が多いです。こちらでは、ミャンマー、ベトナム、フィリピンなどから住み込みで働くメイドが多いそうです。月々400~500 S$と費用は安いです。(派遣会社が手数料を取っていることを考えると、本人にはいくら渡るのでしょう??)

国に帰るときには雇い主が切符を買ってあげなければならない、1年勤めた後は日曜を定休としなければならない、などルールがあるそうです。住み込みには抵抗がある場合は、時間単位で来てもらうことも可能。

シンガポールの不動産物件レビュー

1件目 THE SAIL (Marina Boulevard)

THE SAILはマーライオン、船の形のカジノ(Marina Bay Sands)、そして金融街(Financial District)から近い、高級コンドミニアム。

 

モダンな中にもアジアンテイストな共有エントランス

2009年築、2 Bed Rooms、82㎡、 S$5,500(36万円)、家具なし というスペック 買う場合は、眺望やフロアにより2,850~3,200S$/SqFtとのことなので、買うと 1.72億円程度。部屋の中は、会計士と技術者の白人夫婦が住んでいて、居住中の内覧だったので写真は撮っていないのですが、82㎡にしては、シャワー ルームも2カ所あって十分なスペックでした。

窓からはシンガポールの中心部が一望。

シンガポールのコンドミニアムは、とにかく共有部分が充実していて、ジムルームにロッククライミング用の岩が! 実際にここで練習ができるほど大きな岩ではないのですが、共有部分の充実にかける意気込みはスゴイです。 賃料も手頃で共有部分は会議室としても使えるので、自宅兼オフィスのスモールスタートアップとして使うのも良いと思います。

2件目 Marina Bay Residence (Marina Bay)

1件目THE SAILのすぐとなりがMarina Bay Residenceです。 2010年築、2 Bed Rooms、114㎡、 S$8,800(57万円)、家具付き(写真の部屋は家具なしの部屋) というスペック。買う場合は、3,500S$/SqFtとのことなので、2.8億 円。日本の高級タワーマンションよりも、平米単価はかなり高いですね。

参考に、同時期に六本木ヒルズレジデンスA棟、109.09m2、23,000万円、4LDK 3階/地上6階建 というのが売りに出されているので、比較してみると六本木ヒルズ以上の単価です。

 

共有廊下も豪華です。金融街の高層ビル(Standard Chartered銀行)がバックのプール。プールからのビューが隣のビルというのは、この国に住む以上は仕方ないのかもしれません。

 

部屋は日本の高級マンションと同じくらいのグレードで、仕上がり、サッシ、素材、天井高ともに申し分ないです。ほかにもティールーム、サンセットルーム、ワインパーティールーム、カラオケルームなど、とにかく共有部分は充実しています。

3件目 Orchard Residence[ION] (Orchard Road)

今回は、ここOrchard Residenceが一番すごかったです。2010年築、3 Bed Rooms、168㎡、 S$16,000(104万円)、家具付き というスペック。買う場合は、3,600S$/SqFtとのことなので、4.2億円。こんなの誰が買うの?と 聞いてみたところ、中国に加えて、インドネシア、ロシアの富裕層からの資金が入ってきているとのこと。

入り口からしてバブリーです。

 

向かいのマリオットホテルのプールは小さいのに、こっちは広々というのも購入者のプライドを煽るのでしょうか?写真右はなんと、プールサイドにある共有部分のワインセラー室。充実と言うより驚きです。

土地の狭いシンガポール中心部にしてテニスコート!(ここにはありませんが、場所によってはバスケットコートがあるコンドミニアムもあり)

 

室内も高級ホテルのスイートルームレベルのクオリティで揃えられています。

そんな高級マンションにも、倉庫兼ミサイルシェルターの設置が義務づけられています。それに比べると日本の防衛意識は低いですね。

4件目 Nassim Regency (Nassim Road)

Nassim Regencyは日本大使館と同じ通りにある自然豊かな高級邸宅街です。さらに、オーチャード駅(表参道のような商業の中心地)まで徒歩圏というすばらしい環境の中にあります。

ここは古い建物をリノベーションして作った高級コンドミニアム。 Far Eastというローカルの不動産会社が持っているのですが、値上がり期待があるため、賃貸のみで売却はせず、長期保有で持っているのだそうです。

築年はリノベーションのためデータ無し、3 Bed Rooms、185㎡、 S$14,000(91万円)、家具付き というスペック。売っているわけではないが、買う場合は、2,000-3,000 S$/SqFtではないかとのこと。

 

なお、全31室で6ヶ月前から募集開始して、25部屋が賃貸中、6部屋が募集中です。場所が中心部から多少離れていて、好き好きの分かれるエリアですが、賃貸重要は、そこまで大活況なわけではないのかもしれません。

内部は、天井高が高く、リビングが広い、日本人が理想とする邸宅のイメージにぴったり一致している気がします。そして、オーチャード徒歩圏なのに窓からの眺めは緑豊かで、本当にすばらしい環境です。私はこの部屋が一番気に入りました。

他と比べると小ぶりですが、プールとバーベキューエリアもあり。日本の感覚ではすばらしいプールなのですが、いろいろ良い施設を見慣れてくると、まあ必要十分かな、くらいに見えてくるのが不思議です。

まとめ

日本の住宅は世界一。と以前から思っていましたが、共有部分の充実度は日本よりシンガポールの方が上でした。

なぜ、東京より狭いシンガポールでそれができるのか?というのを考えてみたのですが、おそらく不動産開発も自由競争ではなく、国のプロジェクトに近いため、容積率という足かせが少ないのだと思います。

シンガポールには、土地は狭いが背が高いという建物が非常に多いです。そのため、建物内に広い共有スペースを作ったり、テニスコートやプールに大きな面積を割り当てることができるのだと思います。

シンガポールは、中心部は山手線の内側よりも全然狭いエリアに密集しているのですが、体感的には、緑や空き地も多く、そんなに狭くないのですよね。これは土地の使い方がうまいからだと思います。東京も、もっと戦略的に土地を使っていけばいいのになあと思いました。

最後まで読んで頂いた特典として、ご希望の方には現地で知り合った信頼できる不動産エージェント(日本語可)を紹介します。賃貸、売買共に可能です。

その後のシンガポール追跡情報

(1) 2011年7月時点の情報によれば、いまだに景気は良く、賃貸契約更新時に賃料3-4割アップで再契約(払えなければ既存テナントを立ち退きさせて、新しいテナントを入れる)などは普通のようです。

(2) Orchard Residence[ION]などの超高級マンションにおいても、内装や排水の不具合などは多く、見かけは豪華だが細かいところは日本の品質には及ばず、といった感じのようです。

(3)マリーナ・ベイ・サンズ、船のカジノが拡張されるようです(2019/3)


2014/04/23更新