2015/06/14

「あなたのやりたいことは何ですか?」と問うな

「あなたのやりたいことはなんですか?」
「やりたいことを仕事にしよう!」
このようなテーマで悩んでいる人が多いです。
そして、「そんなこと考えてなんか意味あるの?」と私が問うて、嫌われるというのがいつものパターンですが、懲りずに語ってみようと思います。

まず「自分のやりたいこと」を仕事にするというのは、基本的に成り立ちません。
小学校で、将来の夢は?と聞いたら、お花屋さん、ケーキ屋さんが大多数だと思いますが、世の中がケーキ屋さんだらけになったら社会は成り立ちません。
そのため、多くの人はケーキ屋さん以外の仕事を探さなければならなくなります。
つまり、「自分のやりたいこと」から就活に入ると(よほど能力の高い人をのぞき)大半の人が苦しむことになるのは必然なのです。

社会や経済は助け合いで成立しています。
あなたができないことを他の人がやってくれるから豊かな生活ができるわけです。あなたも他人の足りないところを埋めてあげなければ社会に参加することはできません。
そこで「私はケーキ屋さんになりたい。だってケーキが好きだから」というのは、ちょっと自分勝手かもしれません。

やりたいことはともかく、いま何が社会で必要とされているのかを知って、自分ができることを探し、そこに配属を賜るというのが普通の人がとるべき職探し戦略ではないでしょうか。

これは、あなたを起点に社会を見るか、社会の一員としてあなたを見るかの違いでもあるでしょう。
そして、自分を社会の一員としてとらえて仕事を探した方が、多くの就活生が幸せになれる気がします。

そして、就活市場のテーマも時代によって変わります。私が学生の頃は「スキルアップ」がキーワードだったと思います。震災前は「社会貢献」。それが最近では「自分がやりたいこと」の話が多いです。
賭けてもいいですが、5年後には、みんなまったく違うことを言っているはずです。
「「自分がやりたいこと」を仕事に持ち込むなんて、ちょっと古くない?仕事終わってから、やりたいことやったらだめなの?」というのが常識になっているかもしれません。
つまり、いずれも普遍的な考え方ではなく、「今はそういう時代」という程度のものに過ぎないのです。それほど真剣に考えるようなことだとも思いません。

時代のテーマというひな形に沿って考えた方が話は早いですが、まったく違うことを考えて仕事に取り組んでも別にいいんじゃないでしょうか。